Written by Atsushi Kanno
こんにちは、AGY(あじわい)でございます。
ついに今週末に開催が迫ったLMCCに向けて、スタンダード構築の助けとなるべく、
メタゲームの整理および新コンセプトデッキのアイデア提案を目的とした、
シリーズも早いもので最終回となりました。
1.ローテーション落ちカードの影響まとめ
2.ローテーションの影響が少ないデッキの今後
3.完全なる妄想による新しいコンセプトのデッキ紹介
いやー、書き始めた時はもっと斬新なアイデアが湧き出てくるとか夢みたいな事言ってましたが、実際に組み始めると全然思いつかないんだから困った困った。というわけで、新しいカードを使った既存のデッキに毛が生えた程度のデッキをいくつかご紹介して、本稿を締めくくろうと思います。
※カラデシュのカードは強調表示してあります。
今回ご紹介するのは以下の4つです。
- ナヤエネルギー
- 青白巨人コントロール
- 赤緑昂揚
- 白赤人間
それでは早速、あじわい苦心の作をご覧ください。
ナヤエネルギー
まずは新コンセプトである「エネルギー」をフィーチャーしたプレインズウォーカーデッキから。最初くらいはオリジナル指数高めのデッキにしましたよ!
プレビューにて登場した時から、何かしら悪さしそうな《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》を活用すべく、以下のようにまとめてみました。
サンプルデッキ
「GRw Energy」 by AGY
4 《霊気拠点/Aether Hub》
2 《梢の眺望/Canopy Vista》
2 《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
2 《進化する未開地/Evolving Wilds》
5 《森/Forest》
3 《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
1 《山/Mountain》
1 《平地/Plains》
1 《ウェストヴェイルの修道院/Westvale Abbey》
2 《海門の残骸/Sea Gate Wreckage》
-土地 (23)-
4 《シャイラ専有地の賢者/Sage of Shaila's Claim》
4 《導路の召使い/Servant of the Conduit》
3 《通電の喧嘩屋/Voltaic Brawler》
4 《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer》
4 《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra》
-クリーチャー (19)-
4 《霊気との調和/Attune with Aether》
4 《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
3 《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》
2 《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》
3 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
2 《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》
-呪文 (18)-
エネルギーを注ぎ込む先としては、《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra》も用意しました。このカードはアタック時などの条件も無いのでたっぷりと貯めたエネルギーを注ぎ込んでバケモノを誕生させても良さそうです。
6枚捲って場に出すカードは、諸々試してみましたが、普通にプレインズウォーカーで良いのでは?というのが現状の結論です。もしコストが大きいカードを選んでしまうと、妨害されてエネルギーが貯まらなかった時に、デッキ全体が機能不全になってしまうリスクが大きすぎると考えました。ここら辺は、リスクリターンのバランスなので、他にも選択肢は考えられます。
アーティファクト環境という事で更に強くなった《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》に加えて、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》と《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》を投入してデッキパワーの押し上げをはかっています。
青白巨人コントロール
プレビューウィークにて華々しくお披露目された《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》については、単純なカードパワーの高さは理解しているものの、既存のデッキには居場所が見当たりませんでした。
そうなると、新しく使い道を用意する事になるわけですが、まずはシンプルにカウンターでターンを引きのばすコントロールを組んでみました。
サンプルデッキ
「UW Giant Control」 by AGY
4 《霊気拠点/Aether Hub》
7 《島/Island》
3 《鏡の池/Mirrorpool》
4 《平地/Plains》
4 《港町/Port Town》
4 《大草原の川/Prairie Stream》
-土地 (26)-
2 《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》
1 《激変の機械巨人/Cataclysmic Gearhulk》
3 《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
-クリーチャー (6)-
2 《ドビン・バーン/Dovin Baan》
1 《秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets》
3 《予期/Anticipate》
1 《神聖な協力/Blessed Alliance》
2 《石の宣告/Declaration in Stone》
4 《鑽火の輝き/Immolating Glare》
1 《否認/Negate》
4 《革命的拒絶/Revolutionary Rebuff》
1 《非実体化/Unsubstantiate》
4 《偏った幸運/Fortune's Favor》
1 《即時却下/Summary Dismissal》
2 《燻蒸/Fumigate》
1 《疑惑の裏付け/Confirm Suspicions》
1 《罪人への急襲/Descend upon the Sinful》
-呪文 (28)-
なんともオールドスクールなコントロールではありますが、これだけインスタントを用意できれば、機械巨人をそれなりに有効活用出来そうです。
また、機械巨人シリーズがアーティファクトという事もあって、以前よりは昂揚を達成出来る可能性が高まりました。これによって《罪人への急襲/Descend upon the Sinful》から
天使が飛び出す可能性もグッとあがります。
《革命的拒絶/Revolutionary Rebuff》は、《マナ漏出/Mana Leak》と比べるとあまりの弱さに泣きそうになってしまいますが、ビートの出鼻を挫くだけでなく、マナカーブ通りに展開する事が多いミッドレンジデッキから、中終盤に飛び出すキーアクションを弾くなど、見た目よりは役割が持てるカードだと考えます。
高速生物デッキを捌く為に、赤まで入れて《光輝の炎/Radiant Flames》を入れる構築までは想定に入れると良さそうです。
赤緑昂揚
機械巨人の中では、あまり評価が高くない赤の巨人:《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》ですが、その原因は相手に選択肢を与える能力に拠るところが大きいです。
しかし、どっちを選ばれても強いのであれば問題無い。
あるいは、強いかもしれない!と相手に思わせる事が出来ればこのカードの評価も変わるかもしれません。
サンプルデッキ
「GR Delirium」 by AGY
1 《霊気拠点/Aether Hub》
2 《燃えがらの林間地/Cinder Glade》
4 《進化する未開地/Evolving Wilds》
7 《森/Forest》
4 《獲物道/Game Trail》
5 《山/Mountain》
-土地 (23)-
4 《導路の召使い/Servant of the Conduit》
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow》
4 《焼却の機械巨人/Combustible Gearhulk》
1 《世界を壊すもの/World Breaker》
3 《約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End》
-クリーチャー (14)-
4 《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald》
4 《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
4 《過去との取り組み/Grapple with the Past》
3 《コジレックの帰還/Kozilek's Return》
3 《集団的抵抗/Collective Defiance》
1 《崩れた墓石/Corrupted Grafstone》
4 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
-呪文 (23)-
というわけで、エムラクール御大にご登場いただきました。
現代に蘇ったドラコエクスプロージョン!と言うほどの確実性は無いですが、「もしかしたら13点飛ぶかも?」
この恐怖感が相手の判断を狂わせるかもしれません。
今回昂揚デッキを投入先に選んだのは、3枚捲って墓地に置くという効果が例え低い火力数に収まったとしても無駄にならない為です。《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》が上手に使えるのはこういったランプ系統のデッキだと思うので、フル投入でも全く問題なさそうです。
白赤人間
最後に紹介するのは人間です。はい、思いつきませんでした。。。
というのは嘘で、少なからず弄ってますが、本シリーズの第1回にて、白単人間の存続は難しいと記載しているだけに、なにかしら組みあげられないかな?と試行錯誤した結果、かなりあやしい物体Xが誕生しました。
新しく登場した1マナ生物《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》を有効活用すべく、新キーワードの「機体」を使って組み立ててみました。
サンプルデッキ
「WR Human」 by AGY
4 《霊気拠点/Aether Hub》
3 《鋭い突端/Needle Spires》
4 《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
10 《平地/Plains》
-土地 (21)-
4 《探検隊の特使/Expedition Envoy》
4 《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
4 《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》
4 《町のゴシップ屋/Town Gossipmonger》
4 《サリアの副官/Thalia's Lieutenant》
4 《競走路の熱狂者/Speedway Fanatic》
-クリーチャー (24)-
1 《石の宣告/Declaration in Stone》
4 《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
3 《グリフの加護/Gryff's Boon》
4 《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》
3 《航空艇/Sky Skiff》
-呪文 (15)-
《密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter》にはかなり期待していて、デッキを回転させつつ、ソーサリー除去への耐性をあげてくれます。
《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》は、《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》から産み出される《手がかりトークン》でもパンプアップするのがオシャレです。
というわけで本シリーズもなんとか書き切る事が出来ました。
タイトなスケジュールで開催されるLMC Championships 2016ではありますが、その分いつも以上にワクワクドキドキの展開が待ち受けています!みなさんも自らの手で産み出したデッキで勝ち上がる快感を味わってみませんか?千葉市民会館でお待ちしています。
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