by Yuya Hosokawa

　現在全勝街道をただ１人ひた走る三原槙仁ばかりにスポットライトが当たるのは仕方がないことではあるが、ＬＭＣＣに参加する強者は何も三原だけではない。

　グランプリマニラチャンピオンにして、先月行われたグランプリシドニーでもトップ８入賞した菅谷も、この会場で二日目のドラフトを行うべく、パックの前でじっくりとその時を待っている。

　戦乱のゼンディカーゼンディカーリミテッドで２回連続で青黒をドラフトして見事トップ８に入った菅谷。青黒マスターのドラフトに注目あれ。

　なお、人数の関係上７人卓となっている。

１－１《破滅を導くもの/Ruination Guide(BFZ)》

　候補と呼べるものは多くなく、青から入りたいという菅谷からすれば申し分ないファーストピック。

１－２《雲マンタ/Cloud Manta(BFZ)》

　全ての色のカードが弱かった２手目。仕方なくといった様子で《雲マンタ/Cloud Manta(BFZ)》をピック。

１－３《虚空の接触/Touch of the Void(BFZ)》

　青黒に行きたい菅谷は《ウラモグの失却させるもの/Ulamog's Nullifier(BFZ)》と一瞬悩むそぶりを見せるも、流石にカードパワーを優先した。

１－４《多勢/Outnumber(BFZ)》

　赤青路線をほぼ確定させたピック。黒の流れがかなり悪いことを菅谷も感じている。

１－５《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker(BFZ)》

　今度は候補に溢れた豊富な中から《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker(BFZ)》を。

１－６《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator(BFZ)》

１－７《エムラクールの名残/Vestige of Emrakul(BFZ)》

１－８《ヴァラクートの発動者/Valakut Invoker(BFZ)》

　一周してきた《ウラモグの失却させるもの/Ulamog's Nullifier(BFZ)》をピックするか悩むも赤青一直線に。

１－９《領地のベイロス/Territorial Baloth(BFZ)》

　赤も青もなくカットに。

１－１０《霞の徘徊者/Murk Strider(BFZ)》

１－１１《回収ドローン/Salvage Drone(BFZ)》

１－１２《マキンディの滑り駆け/Makindi Sliderunner(BFZ)》

　青の流れもあまりよくなく、ほとんどが赤いカードとなってしまった。逆順となるこの２パック目で青のカードをどれだけ拾えるかが焦点となる。

２－１《コジレックの伝令/Herald of Kozilek(BFZ)》

　文句なしのアンコモン！　これにはさすがの菅谷も力強くピック。

２－２《石の怒り/Stonefury(BFZ)》

　赤いカードが大量に登場したが、軽いクリーチャーがいなかったため、ここは除去を優先してピック。

２－３《敵対/Turn Against(BFZ)》

　強力アンコモン。見た瞬間に即座にピックした。

２－４《粗暴な排除/Brutal Expulsion(BFZ)》

　《虚空の接触/Touch of the Void(BFZ)》と一緒に出たことに菅谷は辛い表情。だが落ち着いてここはレアピック。

２－５《そびえる尖頂/Looming Spires(BFZ)》

２－６《ウラモグの回収者/Ulamog's Reclaimer(BFZ)》

２－７《霧の侵入者/Mist Intruder(BFZ)》

　嚥下の欲しかった菅谷。この順目でこれは大きい。

２－８《棘撃ちドローン/Nettle Drone(BFZ)》

２－９《ヴァラクートの発動者/Valakut Invoker(BFZ)》

２－１０《ウラモグの回収者/Ulamog's Reclaimer(BFZ)》

　強力な呪文のオンパレード。この大豊作っぷりに菅谷の口元にわずかに笑みが見える。

３－１《掴み掛かる水流/Clutch of Currents(BFZ)》

　最強コモンと名高い１枚。

３－２《謎めいた巡行者/Cryptic Cruiser(BFZ)》

３－３《培養ドローン/Incubator Drone(BFZ)》

３－４《呪文萎れ/Spell Shrivel(BFZ)》

３－５《連射する暴君/Barrage Tyrant(BFZ)》

　《霧の侵入者/Mist Intruder(BFZ)》に手をかけていた菅谷。《連射する暴君/Barrage Tyrant(BFZ)》を見つけて悩みながらこちらをピック。

３－６《コジレックの歩哨/Kozilek's Sentinel(BFZ)》

３－７《敵対/Turn Against(BFZ)》！

　２枚目の《敵対/Turn Against(BFZ)》は強烈。喜んでピック。

３－８《エムラクールの名残/Vestige of Emrakul(BFZ)》

３－９《ヴァラクートの捕食者/Valakut Predator(BFZ)》

３－１０《波翼の精霊/Wave-Wing Elemental(BFZ)》

３－１１《そびえる尖頂/Looming Spires(BFZ)》

【デッキ構築終了後】

――得意の青黒には行けませんでしたね。

「仕方ないですね…やりたかったんですけど、黒の流れが悪すぎました」

――《ウラモグの失却させるもの/Ulamog's Nullifier(BFZ)》が一周したときにかなり悩んでいましたよね。

「そうですね。青黒に未練がありました（笑）でも赤の流れは良かったし、あそこで取ってしまったらどっちつかずになっていたと思います」

――ピックに悩む余地のある時はありましたか？

「ほとんどなかったですね。流れのままにピックしていましたし。嚥下の数が少ないのが懸念材料だったので、何かしら欲しかったんですが…《虚空の接触/Touch of the Void(BFZ)》と《粗暴な排除/Brutal Expulsion(BFZ)》はともかくとして、《霧の侵入者/Mist Intruder(BFZ)》のときに《連射する暴君/Barrage Tyrant(BFZ)》は辛かったです」

――デッキは何点ぐらいですか？

「少し重いとは思いますが呪文が強いのでなんとかなると思います。７人卓ということを踏まえたらデッキも弱くないはずですし」

――がんばってください。

「ありがとうございます」

　菅谷の崖っぷちからのサブマリンに期待したい。

ＬＭＣＣ　2nd Draft

菅谷裕信

９《島/Island》

７《山/Mountain》

２《そびえる尖頂/Looming Spires(BFZ)》

１《回収ドローン/Salvage Drone(BFZ)》

１《霧の侵入者/Mist Intruder(BFZ)》

２《コジレックの歩哨/Kozilek's Sentinel(BFZ)》

１《アクームの石覚まし/Akoum Stonewaker(BFZ)》

１《コジレックの伝令/Herald of Kozilek(BFZ)》

１《破滅を導くもの/Ruination Guide(BFZ)》

１《棘撃ちドローン/Nettle Drone(BFZ)》

１《霞の徘徊者/Murk Strider(BFZ)》

１《エムラクールの名残/Vestige of Emrakul(BFZ)》

１《謎めいた巡行者/Cryptic Cruiser(BFZ)》

１《培養ドローン/Incubator Drone(BFZ)》

２《ウラモグの回収者/Ulamog's Reclaimer(BFZ)》

１《連射する暴君/Barrage Tyrant(BFZ)》

２《敵対/Turn Against(BFZ)》

１《掴み掛かる水流/Clutch of Currents(BFZ)》

１《粗暴な排除/Brutal Expulsion(BFZ)》

１《虚空の接触/Touch of the Void(BFZ)》

１《呪文萎れ/Spell Shrivel(BFZ)》

１《多勢/Outnumber(BFZ)》