Round5 : 「脅威の霊気池」 武田 浩信(岩出家) vs. 春日 亮佑(岩出家)

by Yuya Hosokawa

このラウンドに登場したのは、岩出家の緑シャツが光る2人。

 

武田 浩信は、先ほどのフィーチャーマッチで既に登場しており、2012年のLMC Championship優勝者でもある千葉の強豪だ。

本日は、『イニストラードを覆う影』加入後のスタンダードで最強のデッキと評されていた白緑トークンを、カラデシュバージョンに仕上げて使用している。

 

そして対峙するは春日 亮佑。グランプリ名古屋チャンピオンである彼もまた、LMCを愛し、千葉の強者たちと切磋琢磨していったプレイヤーだ。

春日がシャッフルしているデッキは《霊気池の驚異》をフィーチャーしたエネルギーデッキだ。最速で4ターン目に《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を唱えることができる、文字通り驚異のデッキである。

 

緑のシャツに身を包む2人。勝つのは武田か、春日か。

 

GAME 1

 

攻めるのは後手の武田。1ターン目に《スレイベンの検査官》から《森の代言者》。更に3ターン目にも《不屈の追跡者》と素晴らしい回りを見せる。

 

白緑の質の高いクリーチャーを連打する武田とは対照的に、春日は一癖あるカードたちを並べる。2ターン目に《導路の召使い》でエネルギーを生み出すと、《ガラス吹き工の組細工》と《光り物集めの鶴》を並べる。更に《織木師の組細工》でエネルギーを生み出し、《霊気池の驚異》の準備をほぼ終える。

 

《霊気池の驚異》がめくる中で最高のカードは《絶え間ない飢餓、ウラモグ》だろう。それならば急いでゲームに勝利するしかない。

 

武田はここで2枚目の《不屈の追跡者》を唱えてセットランド。手がかりを3つに増やしつつ一気にクロックを引き上げるのだが、ここに《コジレックの帰還》が突き刺さり、武田は《森の代言者》以外のクリーチャーを全て失ってしまう。

 

しかし、武田の手札にはクリーチャーが溢れている。次に展開したのは《新緑の大巨人》で、これが《森の代言者》を4/5に引き上げる。《新緑の大巨人》もしっかりと6/6にさせており、《コジレックの帰還》圏外だ。

 

下準備は整っている春日。2枚目の《ガラス吹き工の組細工》でひとまず一度目の《霊気池の驚異》起動準備を終え、占術は全て下に送る。

そう、足りないのは《霊気池の驚異》だけ。

 

《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が戦場に現れ、トークンを生み出す。

春日はドローし、エネルギーを生み出す。

 

だが、既にライフはなかった。

 

 

武田1-0春日

 

 

GAME 2

 

 

春日の2ターン目の《織木師の組細工》から、ゲーム2は幕を開ける。

応えて武田は《薄暮見の徴募兵》をキャストし、春日の3ターン目のアクションが《不屈の追跡者》だったため、この2/2で攻撃し、《ラムホルトの平和主義者》を次のアタッカーとして送り込む。

 

が、春日が《不屈の追跡者》で攻撃したことで武田は少考。この《不屈の追跡者》をブロックするか否かで悩み、結局《ラムホルトの平和主義者》で討ち取ることに。そして戦闘後に春日のアクションは――なし。《薄暮見の徴募兵》が変身する。

 

更に《薄暮見の徴募兵》が変身したことでクリーチャー呪文が軽くなり、4ターン目にして《新緑の機械巨人》を唱えるという望外の4ターン目!

 

しかしここで春日がプレイしたのは《霊気池の驚異》。もちろん即座に起動できる状態で、武田はこのアーティファクトを前に悩む。

 

結局攻撃することにした武田。だがここで春日がめくったのは《絶え間ない飢餓、ウラモグ》!クリーチャー2体を追放し、そのままブロック――に参加しようとしたのだが、武田の《停滞の罠》がそれを阻む。

 

だが《霊気池の驚異》の強さはただ早いターンに一度カードをプレイできるだけではない。《織木師の組細工》をプレイして2度目の《霊気池の驚異》の準備を完了させる。

 

武田は先ほどのゲームを決めた《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》でトークンを生み出すも、クリーチャーのチャンプブロックや組細工たちでエネルギーがどんどん溜まっていく。

 

次の《霊気池の驚異》がめくったのは《光り物集めの鶴》と心もとないが、その《光り物集めの鶴》が《織木師の組細工》を更にめくり、エネルギーは増える一方だ。

 

瞬く間に3度目の《霊気池の驚異》を起動する春日。今度は《慮外な押収》がめくれ、《不屈の追跡者》を奪い取る。

 

攻めあぐねる武田を尻目に、エネルギーを更に溜めて4度目の起動を行う春日。2回目の《絶え間ない飢餓、ウラモグ》が武田の攻め手を奪い、更に《霊気池の驚異》は次の準備を着々と進めている。

 

《絶え間ない飢餓、ウラモグ》の2度目の攻撃を受けると、武田は投了を余儀なくされた。

 

 

武田1-1春日

 

 

GAME 3

 

 

お互いがデッキのポテンシャルを見せ合ったこのマッチ。だが終焉はあっけなかった。

 

武田の手札は7枚から6枚に、そして5枚に…やがて4枚になってしまったのだ。

 

2ターン目に《森の代言者》を呼び出し、《不屈の追跡者》が次に続くものの、既に武田の手札は1枚。その《不屈の追跡者》は春日の《蓄霊稲妻》で一瞬で墓地に送られる。

更に《慮外な押収》で《森の代言者》を奪い取られ、今度は春日の戦場に《不屈の追跡者》が現れる。

 

8/8として場に出した《新緑の機械巨人》が《慮外な押収》で奪われると、武田には文字通り手が残されていなかった。

 

 

武田1-2春日